更新日:2025.05.02

ボトックスはダウンタイムが少なく、施術後の効果が比較的わかりやすく現れることから人気のある施術です。ボトックスと聞くと多くの方がおでこや眉間・目尻のシワ、または、エラといった部位を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、実は顎の梅干しジワやフェイスラインのもたつきに対しても効果的であるため、顎への施術にも用いられることがあります。
この記事では、ボトックスがどのように作用するかや、顎のヒアルロン酸との組み合わせについてなど解説しています。
梅干しジワやフェイスラインのもたつきで悩まれている方、顎ボトックスを検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
結論からお伝えすると、顎にボトックスを打つと、梅干しジワと呼ばれる顎のシワが改善され、もたついていたフェイスラインがシャープで滑らかに整えられます。
ボトックスは一時的に筋肉を麻痺させる効果がある製剤で、シワに対してよく用いられる施術です。
とは言っても、「梅干しジワやフェイスラインのもたつきがなぜ解消されるの?」と疑問を持たれた方もいると思います。
ここでは、梅干しジワやフェイスラインのもたつきができる原因から、ボトックスが効く仕組みについて解説します。
顎にボトックスを打つと言いますが、正確には顎にあるオトガイ筋という筋肉にボトックスを注入することを指します。オトガイ筋とは顎先から下唇に伸びている筋肉のことで、収縮すると下唇を下方に引っ張る様にはたらきます。下唇を突き出す際(「う」の口の形)に使われる筋肉です。
年齢とともに肌は弾力を失い、シワができやすい状態になります。また、加齢とともに骨が萎縮すると、骨の上にある筋肉は骨の萎縮に合わせるように常に緊張し収縮した状態を続けます。
このように梅干しジワは、オトガイ筋が緊張し引き締まった状態が続くことで、特定の部分に圧がかかり、皮膚に刻まれてしまうシワのことです。
オトガイ筋にボトックスを打つことで緊張が緩み、梅干しジワを改善に導くことができます。
フェイスラインのもたつきに関しては、発達して大きくなったオトガイ筋が原因になることがあります。
オトガイ筋が発達する理由は、咀嚼習慣、歯ぎしりや食いしばり、ストレス、顎の位置や歯並びの問題など様々ですが、発達したオトガイ筋によってフェイスラインがぼやけて見えたり、不自然に厚みがあるように見えたりします。また、オトガイ筋は収縮すると下方に引っ張るように働くので、オトガイ筋の緊張が続き発達すると、顎が下方や後方に引っ込んで見えます。
このようなオトガイ筋にボトックスを注入すると、筋肉が使われなくなることで痩せ(廃用萎縮)、顔のシルエットが滑らかになります。また、筋肉が緩むことで顎先が前に出て、横顔のEラインが整ったキレイなフェイスラインが蘇ります。
エラボトックスと言われる施術で、咬筋にボトックスを注入するのと同じ仕組みです。
顎ボトックスの効果の有無は、原因がオトガイ筋によるものかどうかで決まります。
梅干しジワはオトガイ筋が原因でできるため、ボトックスを使用することで筋肉が緩み、シワの改善が期待できます。
フェイスラインのもたつきは、オトガイ筋に関係するもの以外にも、脂肪の蓄積や皮膚のたるみ、骨格などいくつかの原因があります。
ボトックスは、筋肉に作用して効果を発揮するため、原因が筋肉によるものでなければ効果は期待できないでしょう。
フェイスラインのもたつきが、オトガイ筋によるものかどうかは、触ってみると分かります。
オトガイ筋が緊張・発達している場合は、触った際に硬く厚みがあるように感じられます。
自分のフェイスラインを触っても分からない方は、施術前のカウンセリングや診察を通じて医師に判断してもらいましょう。脂肪や皮膚のたるみが主な原因の場合は、ボトックス以外の他の治療方法を勧められるかもしれません。
ここでは顎ボトックスの具体的な効果について解説します。効果には個人差があるため、目安程度に参考にしてください。
顎ボトックスの効果は、注入後数日で徐々に現れ始め、1週間ほどでピークになります。
ピークの状態が1ヶ月程度続くとその後は徐々に効果が薄くなっていきます。
顎ボトックスの効果の持続期間は、一般的に3〜6ヶ月とされています。
顎の筋肉は、食事や会話、表情などで頻繁に動くため、他の部位と比べて注入されたボトックスが早く吸収されやすいという特徴があります。
そのため、ライフスタイルによってその持続期間には個人差があります。
梅干しジワの改善、フェイスラインの整形、どちらの場合でも効果は1回目の施術から感じられるでしょう。
フェイスラインのオトガイ筋の発達の程度には個人差がありますが、筋肉の発達や活動の程度に応じて注入されるボトックスの量は調整されます。
そのため、フェイスラインのもたつきの程度にかかわらず、効果が出る時間枠や回数は大きく変わらないとされています。
しかし、ボトックスの効果は一時的なもので永続的に続くわけではありません。
効果を維持するためには、継続的に施術を受ける必要があります。
「ボトックスを継続的に打ちたいけど、体に害はない?」と心配される方もいるかもしれません。
ボトックスを打ち続けた際の体の反応は主に2つの場合が考えられます。
①効果の持続期間が長くなる
②抗体ができ、効果を感じにくくなる
①の場合は、施術回数を重ねるごとに1回で得られる効果が長くなる傾向があるため、少ない施術回数で効果を維持することができます。
②の抗体形成に関しては、ごく一部の人で比較的稀な場合となります。
しかし、ボトックスを高用量で使用したり、使用間隔が短い、または長期間にわたって使用していたりすると抗体形成のリスクが高まります。
抗体を形成すると体全体に影響が及ぶため、施術スケジュールは医師と十分に相談しましょう。
ヒアルロン酸もシワ改善目的によく用いられる製剤ですが、ボトックスとはシワを改善する仕組みやターゲットが異なります。
| ボトックス | ヒアルロン酸 | |
|---|---|---|
| 仕組み | 筋肉の動きを抑え、表情によって現れるシワを改善する | 表情に関係なく刻まれているシワに対して、シワの溝を埋める事でシワを目立たなくさせる |
| ターゲット | シワを作り出す筋肉 | シワの溝やくぼみ |
ボトックスは筋肉に作用するため、顎ボトックスのように、シワ以外にも筋肉の廃用萎縮を目的に使われることがあります。
ヒアルロン酸はそもそも肌内部の充填が目的とされるため、シワ改善以外にも、輪郭形成やボリュームアップのために使われることがあります。
ヒアルロン酸とボトックスは、フェイスラインを整えるために2製剤を組み合わせて使われることもあります。
顎先は加齢による変化から皮膚がたるみやすい部位です。
梅干しジワは、オトガイ筋が緊張し皮膚が引っ張られることで現れます。ボトックスで筋肉を緩めると梅干しジワは改善されますが、皮膚がたるむ場合があります。
そのような場合にヒアルロン酸を注入すると、たるんだ部分が充填されるためハリのあるシャープな顎の輪郭が形成できます。
つまり、ボトックスとヒアルロン酸を併用することで、梅干しジワが改善され、さらにシャープな輪郭が形成できるため、より若々しい印象になることが期待できます。
ヒアルロン酸もボトックスと同様に、よく動く部位で吸収されやすい製剤です。組み合わせる場合は、可能であればボトックス→ヒアルロン酸の順で間隔をあけて注入すると良いでしょう。先にボトックスを使うことで筋肉の動きが抑制され、ヒアルロン酸の効果がより長持ちします。
ここではボトックスの注意点として、痛みや副作用・失敗例、施術後の注意点などを解説します。
痛みの感じ方には個人差がありますが、ボトックスの痛みは「一般的にはほとんど痛みを感じないか、軽いチクリとした感覚がある程度」とされています。
ボトックスに用いられる針の太さは30〜33G(0.2〜0.3mm)と、とても細い針です。
採血やワクチンなどで用いられる針の太さが21〜25G(0.5〜0.8mm)、一般的なシャーペンの芯の太さが0.5mmなので、ボトックスの針がいかに細いかがわかります。
また、ボトックスの製剤自体も粘度が低くサラサラとしたテクスチャーなので痛みは感じにくいと考えられます。
痛みに関して心配な方は、事前に相談すると良いでしょう。
顎ボトックスは一般的に安全な施術とされていますが、不適切な部位に注入したり、過剰な量を注入したりすると、以下のような副作用や失敗が生じる可能性があります。
副作用
●表情の不自然さ、自然さの喪失
●口の動きが抑制されることによる喋りにくさ
●食べ物や飲み物が口からこぼれやすくなる
●左右で注入量が異なることによる顔の非対称性
●唇や顎周辺の違和感・不快感
失敗例
●表情の固定化
●凸凹したフェイスライン
●バランスが不均衡な下顔面
基本的にボトックスは非常に局所的に作用するように設計された製剤です。ボトックスに精通した医師によって、注射部位や注入量が適切に判断されれば、副作用や失敗が生じる可能性は少ないと考えて良いでしょう。
ボトックスの効果を最大限に得るために、施術後数日間〜1週間は以下のことに注意しましょう。
強い圧力がかかることは避ける
注射部位を強く揉んだり、マッサージしたりすることは避けましょう。注入したボトックスが意図しない部位に拡がることを防ぎます。同様の理由で、うつぶせ寝も控えましょう。
運動・長時間の入浴・ホットヨガ(サウナ)・アルコール摂取は控える
注入されたボトックスは、血流が良くなることで拡散されやすくなります。上記にかかわらず、体温が上がることや暑い環境に行くこと、注入部位に熱を持たせるようなことは避けましょう。
以下の項目に当てはまる人は、顎ボトックスの施術が受けられない場合があります。
施術前の診察やカウンセリングの際に、医師に確認しましょう。
●妊娠中または授乳中
●ボツリヌス毒素に対するアレルギーがある
●施術部位に感染兆候がある
●筋疾患や神経疾患の既往歴がある、継続して内服している薬がある
顎ボトックスのダウンタイムの症状は以下になります。
●軽度の腫れ、赤み、内出血
●軽い圧痛・打撲
ダウンタイムの症状は出たとしても、通常非常に短く軽度です。
メイクで簡単に隠せる程度なので、あまり心配しなくても良いでしょう。
施術の流れは大まかに以下のようになります。
●受付
●医師による問診・診察、カウンセリング
●メイクオフ
●施術前の準備(麻酔・クーリング)
●施術(10〜20分程度)
●会計
医師による診察・カウンセリングで、注射部位の確認と注入する量が決められます。
顎ボトックスの注入量は、梅干しジワの改善・フェイスラインを整える目的のどちらか、または両方ともなのかによって異なり、シワの程度やオトガイ筋の筋肉量や緊張・発達の程度によっても異なります。
ボトックスは「単位」という単位で量が表され、顎ボトックスの料金設定は、「顎」といった注入箇所として設定されている場合と、注入される量によって設定されている場合とクリニックによって異なります。
3〜5箇所に3〜5単位程度を注入するため、注入量の合計は10〜20単位程度となります。
フェイスラインを整えたい場合、オトガイ筋だけのアプローチでは不十分で、エラ(咬筋)に注入を勧められることもあるかもしれません。
その場合は、さらに注入量が増えることになります。
顎ボトックスの相場は4,000〜40,000円になります。
顎ボトックスは保険診療の適応とならないため、価格には幅があります。
価格に影響を与える要因には以下のものがあります。
●アラガン社製のボトックスか、韓国製のボツリヌストキシン製剤かの違い
両者とも効果に関しては特筆するほどの大きな違いはないとされていますが、アラガン社のボトックスが先行品であるため価格が高く設定されています。
また、アラガン社のボトックスは厚労省に認可されている点で、韓国製のものに比べて信頼性が高いと言えるでしょう。韓国製のボツリヌストキシン製剤は、MFDSやFDAに認可されていますが、日本の厚労省から認可はされていません。
※MFDS=韓国における厚労省のような組織、FDA=アメリカにおける厚労省のような組織
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| アラガン社製 | ・長い実績 ・広い認知度と信頼性 |
・コストが比較的高価 |
| 韓国製 | ・価格が低く、コスパが良い | ・アラガン社製に比べると実績がない |
●施術医師
指名したい医師がいる場合、価格に追加されることがあります。
●クリニックの立地
都市部かそうでない地域かによっても価格相場が異なります。
今回の記事では顎ボトックスに関する基本的な情報と、実際に施術を検討している方が知っておくべきことについて解説しました。
梅干しジワに悩んでいる方や、手軽にフェイスラインを整えたいと考えている方、または、ヒアルロン酸との組み合わせを検討している方は参考にしていただけたのではないでしょうか。
ボトックスはダウンタイムも少なく手軽にできるため、初めての方でもあまり抵抗なく受けられる施術です。
しかし一方で、いざクリニックを選ぶとなると、取り扱っているクリニックが多く価格帯にも幅があるため、どのクリニックにすれば良いのかと迷ってしまうこともあると思います。
キレイパスには、施術に関する情報はもちろん、価格や口コミなど気になる情報が豊富に掲載されています。ぜひキレイパスで自分にぴったりのクリニック・チケットを探してみてください。