医療脱毛のクリニックを比べていると、機器の名前として何度も目に入るのがジェントルマックスプロではないでしょうか。どんな効果が見込めるのか、痛みや料金はどれくらいなのか、まず知りたいところだと思います。
この機器が国から承認を受けているのは「長期的な減毛」という効果です。複数回の治療を重ねて毛の量を減らし、その状態を長く保つことを目的とした装置だと承認文書に示されています。
このコラムでは、PMDA(医薬品医療機器総合機構)が公開している承認文書(正式名称は電子添文)とメーカーの公式情報をもとに、承認されている内容・部位ごとの回数の目安・痛みの実態を整理します。あわせて、キレイパスに掲載されているチケットの実データから、部位別の料金相場と口コミ評価も紹介します。
ジェントルマックスプロは、シネロン・キャンデラ株式会社が製造販売する医療用レーザー装置です。販売名は「長期減毛・皮膚疾患用レーザー装置 GentleMax Pro」で、医療機器として承認を受けています。承認文書(第7版・2025年9月作成)に書かれている使用目的は、次の3つに整理できます。
| 承認されている使用目的 | 使用するレーザー |
|---|---|
| レーザーの選択的熱作用による長期的な減毛 | アレキサンドライト/Nd:YAG |
| 表在性の皮膚良性色素性疾患の治療 | アレキサンドライトのみ |
| 皮膚良性血管病変における表在性毛細血管拡張症状の改善 | Nd:YAGのみ |
脱毛について承認されているのは、複数回の治療で毛の量を減らし、その状態を長く保つ「長期的な減毛」という効果です。承認文書の「重要な基本的注意事項」には、治療を始める前に医師から説明を受け、同意しておきたい点として次の2つが挙げられています。
回数を重ねて毛の量を減らし、その状態を保っていく施術と考えると、実際の通い方に近くなります。どこまでを目指すかは、診察で相談しながら決める部分です。
承認文書には、この位置づけと一致する臨床成績も載っています。前の世代の機器(GentleYAG)でNd:YAGレーザーを使った試験では、脇または下肢に1〜4回照射した結果、減毛率は41.44〜79.6%でした(最終照射から4週間後〜18か月後にかけて計測)。報告された減毛率には大きな幅があり、どの程度減るかには個人差があることが読み取れます。
色素性疾患の治療で承認されているのは、表在性の皮膚良性色素性疾患です。承認文書の使用上の注意には「本品は表在性の皮膚良性色素性疾患の治療に限られる。深在性の色素病変への照射は避けること」と書かれています。皮膚の深い層に色素があるタイプは対象外にあたるため、診察でどのタイプかを確認する必要があります。
ジェントルマックスプロは、波長の異なる2種類のレーザーを1台に搭載しています。承認文書に記載された性能は次のとおりです。
| 項目 | アレキサンドライトレーザー | Nd:YAGレーザー |
|---|---|---|
| 波長 | 755±5nm | 1064±3nm |
| 最大照射エネルギー | 53J | 80J |
| 照射径(スポット径) | 6〜24mm | 1.5〜24mm |
| パルス幅 | 0.25〜100ms | 0.25〜100ms |
波長が短いアレキサンドライトレーザーはメラニンに吸収されやすく、色素の濃い毛に反応させる目的で使われます。波長の長いNd:YAGレーザーは皮膚のより深い層まで届くため、毛根が深い位置にある部位に用いられます。
2つの波長を搭載する一番のメリットは、肌の色に合わせて選べることです。承認文書の使用上の注意には「色調が濃いスキンタイプや部位には、Nd:YAGレーザによる治療を検討すること」と記載があります。日焼けした肌や色素の濃い部位にアレキサンドライトレーザーを当てると、毛だけでなく皮膚のメラニンにも熱が集まるためです。
なお承認文書では、日本人の多くが当てはまる肌のタイプをⅢ〜Ⅳとしています。これは肌の色を6段階に分ける国際的な分類のうち、日焼けで軽度〜中等度に色が変わるタイプを指します。
ジェントルマックスプロには、ダイナミック クーリング デバイス(DCD)という冷却装置が組み込まれています。照射に合わせて冷却剤を吹きつけ、皮膚の表面を守る仕組みです。ただし承認文書では冷やしすぎによる凍傷にも注意が向けられており、「過度な冷却をしないこと」は禁忌の項目に挙げられています。
紹介ページでは「熱破壊式」という分類で説明されることが多くありますが、この言葉は承認文書には出てきません。強い出力で一気に照射する方式を、弱い出力を繰り返し当てる「蓄熱式」と区別するために、クリニックや業界で使われている呼び名です。
名前の似た機器が複数あり、混同されやすい点です。いずれも同じシネロン・キャンデラ株式会社の製品ですが、承認番号は別に取得されています。GentleLase Proが22800BZX00446000、GentleMax Proが23000BZX00128000、GentleMax Pro Plusが30200BZX00304000です。
| 項目 | GentleLase Pro | GentleMax Pro | GentleMax Pro Plus |
|---|---|---|---|
| 承認上の使用目的 | 長期減毛/表在性の皮膚良性色素性疾患 | 左記に加え、表在性毛細血管拡張症状の改善 | 左記に加え、表在性毛細血管拡張症状の改善 |
| アレキサンドライト最大照射エネルギー | 53J | 53J | 68J |
| Nd:YAG最大照射エネルギー | 80J | 80J | 90J |
| 照射径(アレキサンドライト) | 6〜24mm | 6〜24mm | 6〜26mm |
| 承認文書の版 | 第8版(2024年11月作成) | 第7版(2025年9月作成) | 第6版(2026年3月改訂) |
プロとプロプラスの違いは、出力と照射径の上限にあります。プロプラスのほうが出力の上限が高く、照射径も一段階大きいサイズまで用意されています。照射径が大きいほど、一度に当てられる範囲は広くなります。
ただし、実際にどの設定で照射するかは肌質と毛質を見て医師が決めるため、上限が高いことがそのまま効果の差になるとは限りません。承認されている使用目的にも違いがあり、レーズプロには毛細血管拡張症状の改善が含まれません。
ジェントルレーズプロは、アレキサンドライトレーザーの機器として案内されることが多い機種です。ただし承認文書を見ると、構成にはもう少し幅があります。アレキサンドライトレーザー単体の装置だけでなく、Nd:YAGレーザーとの複合機タイプも含まれると記載されています。
反対に、ジェントルマックスプロの承認文書には「アレキサンドライトレーザーのヘッドを外し、Nd:YAGレーザー単体で出荷することもある」と書かれています。この構成は「GentleYag Pro」という製品名で案内されており、メーカーの製品ページでも販売名・承認番号はジェントルマックスプロと同じものが示されています。
同じ製品名でも構成が異なる場合があるため、Nd:YAGレーザーでの照射に対応しているかはクリニックに直接確認するのが確実です。
同じ機器でも、毛質・肌の色・部位によって適した波長や設定は変わります。自分がどれにあてはまるかを整理しておくと、カウンセリングで確認すべきことが絞れます。
| 悩みの特徴 | 候補 | 選ぶ理由 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 腕・脚・脇の太く濃い毛が気になる | アレキサンドライトレーザー(755nm)での照射 | メラニンに吸収されやすい波長 | 脚は治療間隔10〜12週間で通う期間が長め |
| VIO・ヒゲなど毛根が深い部位が中心 | Nd:YAGレーザー(1064nm)での照射 | 波長が長く、深い位置の毛に届きやすい | 痛みの少なさはヒゲが最低。麻酔を先に確認 |
| 日焼け・地黒などで肌の色が濃い | Nd:YAGレーザー(1064nm)での照射 | 色調が濃い部位への使用が承認文書に記載 | 波長切り替えを追加料金にする院もある |
| 顔の産毛をどうにかしたい | 本機のほか蓄熱式の機器も比較対象 | 産毛はメラニンが少なく、出力の見極めが必要 | 向き不向きは肌質や毛の状態による。診察で判断 |
最終的にどの波長・どの設定で照射するかは、肌と毛の状態を診たうえで医師が判断します。上の表は候補を整理したものであり、診断ではありません。
腕・脚・脇のように毛が太く色の濃い部位は、アレキサンドライトレーザーが反応しやすい対象です。ただし痛みの感じ方には個人差があるため、テスト照射を受けられるかどうかを確認しておくと安心です。
VIOやヒゲは毛が太いうえに毛根が深く、皮膚も薄い部位です。Nd:YAGレーザーが選ばれやすい一方で、痛みは出やすくなります。
肌の色が濃い状態でアレキサンドライトレーザーを照射すると、皮膚側のメラニンが熱を持ちやすくなります。Nd:YAGレーザーはメラニンへの吸収が比較的低いため、こうした肌への選択肢として挙げられます。ただし照射できるかどうかは日焼けの程度によるので、医師に肌を診てもらったうえでの判断が必要です。
産毛は色素が薄く、メラニンに反応させる方式では出力の設定が難しくなります。ジェントルマックスプロでも顔は照射対象ですが、蓄熱式の機器を併用しているクリニックもあります。産毛だけが目的なら、複数の方式を比べて相談するのが現実的です。
「2〜3か月おきに5回」とまとめて説明されることの多い項目ですが、承認文書が示す治療間隔の目安は部位ごとに、そして使う波長ごとに違います。
| 部位 | アレキサンドライト | Nd:YAG |
|---|---|---|
| 顔 | 4〜6週間 | 4〜6週間 |
| 体幹 | 6〜8週間 | 6〜8週間 |
| 脚 | 10〜12週間 | 8〜12週間 |
顔と脚では、次の照射までの目安がおよそ2倍違います。全身の脱毛を1回にまとめて予約する形だと、この差は反映されません。部位ごとに間隔を変えられるかどうかは、通いやすさにも総額にも影響します。
回数については、承認文書に「◯回で完了する」という記載はありません。書かれているのは「複数回の治療が必要」という点だけです。毛には成長期・退行期・休止期という周期があり、レーザーは成長期の毛に反応しやすいとされています。一度の照射ですべての毛を対象にはできないため、周期に合わせて回数を重ねる形になります。
施術前の処理についても、承認文書に具体的な指示があります。治療部位は処置前に剃毛して清潔で乾燥した状態に保つこと、そして治療の6週間以内はピンセットやワックスによる脱毛を行わないことの2点です。毛抜きやワックスは毛根ごと抜いてしまうため、レーザーが狙う対象がなくなります。剃毛が当日サービスに含まれるか別料金かも、クリニックによって分かれます。
ここからはキレイパスに掲載されているチケットの実データを紹介します。集計日は2026年8月13日です。ジェントルマックスプロのチケットを購入した方(直近2年)の年代別構成比は次のとおりでした。
20代以下と30代を合わせると9割を超えます。40代以上の割合は1割に届きません。
口コミの評価にも年代差があるのかを確認しました(全期間の集計)。
| 年代 | 口コミ平均点(5点満点) |
|---|---|
| 20代以下 | 4.6 |
| 30代 | 4.4 |
| 40代 | 4.4 |
| 50代以上 | 4.4 |
施術後に投稿された口コミの平均点を年代別に見ると、いずれの年代も4.4以上で、年代によって評価が大きく変わる傾向は見られませんでした。どの世代でも一定の評価を得ていると読み取れます。
※キレイパス掲載チケットの購入・口コミデータをもとに集計(自社データ)。評価はクリニックでの体験に対するもので、施術の効果を保証するものではありません。
※本データは利用実態の参考情報であり、購入を推奨する趣旨のものではありません。
キレイパスで販売中のジェントルマックスプロのチケットについて、部位別の掲載構成比と価格帯をまとめました。複数回セットのチケットを除いた、1回あたりの価格です(2026年8月13日時点で販売中のチケットの表示価格。下位10%〜上位10%の範囲)。
| 部位 | 掲載の構成比 | 価格帯の目安 |
|---|---|---|
| 全身 | 28.4% | 22,374〜96,000円 |
| 顔 | 15.8% | 4,620〜18,260円 |
| VIO | 13.2% | 8,800〜22,000円 |
| その他・部位を選ぶタイプ | 10.5% | 5,610〜24,200円 |
| 背中・うなじ | 9.5% | 9,900〜23,100円 |
| 脚 | 8.9% | 8,800〜29,700円 |
| 腕 | 6.3% | 12,100〜29,700円 |
| 脇 | 4.2% | 3,300〜6,600円 |
| ヒゲ | 3.2% | 5,500〜15,400円 |
脇は数千円から、全身は数万円からと、部位によって桁が変わります。同じ部位でも幅が出るのは、次のような条件が違うためです。
このほか、初診料・再診料・剃毛代・施術後の薬代などが別にかかる場合があります。何が料金に含まれ、何が別途必要かはチケットごとに条件が異なるため、購入前に記載を確認してください。
機器名で選びきれない場合も、気になる部位から候補を比べられます。
痛みの感じ方には個人差がありますが、実際に受けた方の評価を集めると、おおよその傾向が見えてきます。
キレイパスでは、施術を受けた方が「痛みの少なさ」を5点満点で投稿しています。点数が高いほど痛みが少なかったという意味です。ジェントルマックスプロの脱毛チケットに投稿された口コミ(全期間)を分けると、次の結果でした。
| 評価 | 割合 |
|---|---|
| 痛みが少なかった(4〜5点) | 51.6% |
| 中間(3点) | 37.7% |
| 痛みを強く感じた(0〜2点) | 10.7% |
半数の方は痛みが少なかったと評価する一方、1割の方は強い痛みを感じています。「ほとんど痛くない施術」とも「耐えられないほど痛い施術」とも言い切れない分布です。
部位別の平均点は次のとおりです(口コミ件数が少ない部位は除いています)。
| 部位 | 痛みの少なさの平均点 ※5点満点で、点数が高いほど痛みが少ない評価 |
|---|---|
| 顔 | 3.9 |
| 全身 | 3.7 |
| VIO | 3.7 |
| ヒゲ | 3.6 |
顔がもっとも点数が高く、ヒゲがもっとも低い結果でした。毛が太く毛根が深い部位ほど評価が厳しくなる形で、承認文書が示す波長の使い分けの考え方とも矛盾しません。ただし部位間の差は0.4点未満と小さく、どの部位でも痛みへの備えは考えておきたいところです。
※キレイパス掲載チケットの購入・口コミデータをもとに集計(自社データ)。評価はクリニックでの体験に対するもので、施術の効果を保証するものではありません。
痛みへの対応としては、冷却のほかに麻酔クリームや笑気麻酔を用意しているクリニックがあります。出力を下げる調整も可能ですが、設定は効果にも関わるため医師の判断によります。麻酔の種類・費用・当日申し込みの可否は、カウンセリングで確認しておくと安心です。
向いている悩みについては前述のとおりですが、判断にはリスクの側も必要です。
承認文書では、次のような方や部位に対して慎重に使用するよう定められています。あてはまる場合は診察時に必ず申し出てください。
妊娠中・妊娠の可能性がある方についても、胎児に対する安全性が確立されていないため慎重に使用するとされています。
照射後は赤みや毛穴まわりの腫れが出ることがあります。出方や続く期間には個人差が大きく、照射した部位・出力の設定・その日の肌の状態によって変わります。承認文書には赤みや腫れが続く期間についての記載はないため、目安はクリニックの案内で確認してください。当日の入浴や運動、飲酒の可否もクリニックごとに案内が異なります。なお承認文書では、治療の前後に日焼け止めなどで十分な遮光を行うよう指示されています。
承認文書に有害事象として挙げられているのは次のとおりです。
多毛化・硬毛化は、レーザーを当てた部位やその周辺の毛が、かえって太くなったり増えたりする現象です。承認文書では、治療前に患者へ説明すべき事項として明記されている項目です。起きたときの対応や追加照射の費用負担を、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
承認文書の【禁忌・禁止】には、次の患者・部位には使用しないことと定められています。
刺青は色素がレーザーの光を吸収して熱傷を起こすおそれがあるため、その部位には照射できません。周囲を避けて照射できるかどうかは、位置や大きさによります。診察で相談してください。
なお、この機器は国内で承認された医療機器です。医薬品副作用被害救済制度は医薬品と再生医療等製品を対象とする制度のため、医療機器による健康被害は承認の有無にかかわらず対象外となります。また、美容目的の医療脱毛は自由診療にあたるため、公的医療保険は適用されません。
機器の名前が同じでも、実際に受けられる内容はクリニックによって変わります。次の点を確認しておくと比較しやすくなります。
機器名から選べない場合も、気になる部位や悩みから候補を比べられます。キレイパスでは購入前に、料金・対象条件・別途費用の有無・実際に受けた方の口コミを確認できます。
実際の評価が気になる方は、ジェントルマックスプロの口コミ一覧もあわせてご覧ください。
機器の名前だけで結果が決まるわけではなく、波長の選び方・出力の設定・通う間隔の組み立てで内容は変わります。カウンセリングで自分の毛質と肌の色に合わせた提案を受けたうえで判断してください。
本記事は施術の情報提供を目的としたもので、効果を保証するものではありません。感じ方には個人差があります。医療脱毛は自由診療にあたるため、適否については医療機関にご相談ください。掲載価格・集計データは2026年8月13日時点のもので、変動する可能性があります。
編集:キレイパス編集部
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