たるみの施術を調べていて「シュリンク」という名前に行き着いたものの、クリニックの料金表には別の機器名が並んでいた。そんな戸惑いを覚えた方は少なくないのではないでしょうか。
同じ施術を指しているのか、それとも違う機器なのか。ここが最初のつまずきになります。シュリンクとウルトラフォーマーは、韓国のメーカーがつくる同じ製品に付けられた、地域ごとの呼び名です。韓国国内で使われているブランド名がシュリンクで、日本を含む海外での名称がウルトラフォーマーにあたります。
この記事では、美容医療で使われるハイフ(HIFU)機器としてのシュリンクを扱います。呼び名の対応関係から、どんな悩みに候補となるのか、料金の目安、そして受ける前に知っておきたい制度上の注意点までを整理しました。
シュリンクは、韓国のクラシス社(CLASSYS)が開発したハイフ機器です。同社のIR資料には、ウルトラフォーマーIIIが韓国国内で「シュリンク」、ウルトラフォーマーMPTが「シュリンクユニバース」と呼ばれていると記載されています。同じ製品に対して、販売する地域ごとに違う名前が付けられています。
世代が進むごとに名称も更新されており、対応関係は次のように整理できます。
| 韓国国内での呼び名 ※クラシス社IR資料(2023年)の記載に基づく | 日本・海外での呼び名 | 位置づけ |
|---|---|---|
| シュリンク | ウルトラフォーマーIII | 広く普及した世代 |
| シュリンクユニバース | ウルトラフォーマーMPT | 後継にあたる世代 |
日本のクリニックのページで「ウルトラフォーマー3(シュリンク)」という併記をよく見かけるのは、この対応関係を読者に伝えるためです。逆に言えば、シュリンクという名前だけで探すと候補が見つかりにくくなります。
実際にどちらの名前で扱われているかを、キレイパスで販売中のチケットで確認しました。この機器を扱うチケットのうち、タイトルに「シュリンク」を含むものは3.1%でした。残る96.9%は「ウルトラフォーマー」という名前で掲載されています。
世代の内訳は、III世代が64.4%、MPT(シュリンクユニバース)世代が32.5%、世代の表記がないものが3.1%でした。
つまり、シュリンクを検討している方がクリニックを探すときは、ウルトラフォーマーという名前で調べたほうが候補は見つかりやすいということになります。名前が違うからと候補から外してしまうと、選択肢を狭めることになります。
シュリンクは、高密度焦点式超音波(HIFU:High-Intensity Focused Ultrasound)と呼ばれる技術を使った機器です。国民生活センターは、この技術を虫眼鏡にたとえて説明しています。虫眼鏡で太陽光を一点に集めると紙を焦がせるのと同じように、超音波を一点に集束させることで、その焦点だけを高温にできるという仕組みです。
この性質により、皮膚の表面を傷つけずに、狙った深さにだけ熱を届けられる点がハイフの特徴とされています。熱が加わった部分ではたんぱく質の変性が起こり、その後の創傷治癒の過程を通じて皮膚の引き締まりにつながると考えられています。
ハイフは、装着するカートリッジによって熱が届く深さが変わります。クラシス社の公式製品情報には、ウルトラフォーマーMPTのカートリッジが用途別に示されています。顔用は1.5mm・2.0mm・3.0mm・4.5mm、体用は6.0mm・9.0mm・13mmです。このほかにブースター用として1.5mm・3.0mm・4.5mmが挙げられています。
浅い層は肌の表面の状態に、深い層は輪郭のもたつきに関わる部分にあたります。同じ機器でも、どのカートリッジを何ショット使うかで施術の内容はまったく変わります。料金表を見るときも、機器名だけでなくこの部分を確認する必要があります。
クリニックのメニューでは「ハイフシャワー」という名前をよく見かけます。これは浅い層に広く照射する方法を指す呼び方で、深い層まで熱を届ける通常のハイフとは狙う層が異なります。肌のキメや毛穴といった表面の状態を対象にする場合に選ばれることが多い方法です。
料金にも差が出る部分なので、後の料金セクションで実際の価格帯を示します。
変化を感じる時期や持続する期間については、クリニックによって案内が異なり、一律の目安を示すことは難しいのが実情です。皮膚の状態、照射する層、ショット数、年齢によって結果は変わります。必要な回数や次に受ける時期も、診察を通じて決まるものと考えてください。
シュリンクはたるみ全般に用いられる機器ですが、悩みの内容によって適した照射方法は変わります。ここでは代表的な4つのケースを整理します。
輪郭のもたつきは、皮膚の深い層が関わる部分です。深い層まで熱を届けるカートリッジを使う照射が候補になります。
顔まわりに皮下脂肪が少ない方の場合、深い層への照射で頬のこけが目立つことがあります。照射する範囲や深さは診察で決まるため、気になる場合はカウンセリングの段階で伝えておくとよいでしょう。
頬は複数の深さが関わる部位で、深さの違うカートリッジを組み合わせて照射する設計になっていることが多い部分です。
たるみの進み方によっては、ハイフだけでは希望する変化に届かない場合もあります。切らない施術で足りるかどうかは、皮膚の状態を診てもらったうえで判断する必要があります。
目のまわりは皮膚が薄く、専用の浅いカートリッジが用意されています。ただし眼球の周辺には照射できない範囲があり、どこまで対応するかはクリニックによって異なります。
コンタクトレンズの取り扱いなど、当日の準備についても事前に確認しておくと安心です。
肌表面の状態が気になる場合は、浅い層に広く照射するハイフシャワーが候補になります。深い層のたるみが主な悩みである場合には、別の照射を組み合わせる案内を受けることもあります。
敏感肌の方や、赤みが出やすい方は、施術の可否や出力の設定について医師に相談してください。
| 悩みの特徴 | 候補になる照射方法 | 選ぶ理由 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| フェイスラインやあご下のもたつきが中心 | 深い層に届くカートリッジを使うハイフ | 深い層に熱を届け、輪郭のもたつきに用いる | 皮下脂肪が少ないと頬がこける場合も |
| 頬のたるみ・ほうれい線が気になる | 深さの異なるカートリッジを組み合わせた照射 | 頬は複数の深さが関わるため層ごとに使い分ける | たるみが進んでいる場合は糸リフトも比較対象 |
| 目元のハリが気になる | 目元用の浅いカートリッジを使うハイフ | 皮膚が薄い部位専用の浅いカートリッジがある | 眼球周辺は照射不可。対応は院で異なる |
| 肌のキメや毛穴の開きも気になる | ハイフシャワー(浅い層への照射) | 浅い層に広く熱を届ける方法 | 深い層のたるみには別の照射も必要 |
この表は候補を整理したものであり、診断ではありません。最終的にどの方法が適するかの判断には、医師の診察が必要です。
シュリンクを検討するうえで、効果や料金とは別に知っておきたい前提が2つあります。ひとつは薬機法上の扱い、もうひとつは誰が施術できるかという医師法上の扱いです。この2つは別々の話で、混同すると判断を誤ります。
シュリンク(ウルトラフォーマー)は、日本国内で薬機法上の承認を受けていない医療機器です。医療機関が個人輸入という形で入手して使用しています。
未承認の医療機器を自由診療で使う場合、厚生労働省の医療広告ガイドラインは、次の5項目を明示するよう求めています。
なお、承認を受けていないことと自由診療であることは、別の論点です。承認されている機器であっても、美容目的の施術であれば保険は使えません。承認の有無だけで安全性や適否が決まるわけでもありません。
2024年6月7日、厚生労働省はハイフ施術の取り扱いについて次の見解を示しました(医政医発0607第1号)。
用いる機器が医療用であるか否かを問わず、HIFUを人体に照射し、細胞に熱凝固(熱傷、急性白内障、神経障害等の合併症のみならず、HIFU施術が目的とする顔・体の引き締めやシワ改善等も含む。)を起こさせ得る行為は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害を生ずるおそれのある行為であり、医師免許を有しない者が業として行えば医師法第17条に違反すること
ポイントは「用いる機器が医療用であるか否かを問わず」という部分です。エステ用として販売されている機器であっても、ハイフを人体に照射する行為そのものが医師でなければ行えない、という整理になっています。同じ通知では、施術を行う場所も医療提供施設に限られると示されました。
さらに2025年8月15日の通知では、美容医療において、資格を持たないカウンセラーが患者に治療内容を判断して伝える行為が医師法違反にあたると整理されています。カウンセラーとの相談だけで施術内容が決まるのではなく、医師の診察を受けられるかどうかは、クリニックを選ぶ際の確認点になります。
この通知の背景には、消費者安全調査委員会や国民生活センターが公表した調査があります。医師免許を持たない者によるハイフ施術で健康被害が生じた事例が報告されており、医師以外の施術は避けるよう呼びかけられています。医療機関を選ぶ際の目安として押さえておきたい経緯です。
キレイパスでこの機器のチケットを購入した方(直近2年)の年代別構成比は、次のとおりでした。
最も多いのは30代で、20代と30代を合わせると全体のおよそ3分の2を占めます。40代以上も3割強を占めており、幅広い年代で購入されています(合計は端数処理のため100%になりません)。
口コミの評価にも年代差があるのかを確認しました(全期間の集計)。
| 年代 | 口コミ平均点(5点満点) |
|---|---|
| 20代以下 | 4.4 |
| 30代 | 4.4 |
| 40代 | 4.5 |
| 50代以上 | 4.4 |
施術後に投稿された口コミの平均点を年代別に見ると、いずれの年代も4.4以上で、年代によって評価が大きく変わる傾向は見られませんでした。どの世代でも一定の評価を得ていると読み取れます。
※キレイパス掲載チケットの購入・口コミデータをもとに集計(自社データ)。評価はクリニックでの体験に対するもので、施術の効果を保証するものではありません。
※本データは利用実態の参考情報であり、購入を推奨する趣旨のものではありません。
キレイパスで販売中のチケットを見ると、価格帯はおよそ1万3,000円から10万5,000円に収まります(下位10%〜上位10%の範囲、2026年8月13日時点)。幅が大きいのは、照射する範囲とショット数がチケットごとに違うためです。
以下は照射タイプ別とショット数別に分けたときの価格帯です。区分ごとに上位10%の水準は変わるため、全体の目安より高い区分もあります。なお、ハイフブースターやHIFUリニアなど、シャワー以外の名称のチケットは「ハイフシャワー以外」にまとめています。
| 照射タイプ ※チケット名で分類 | 掲載の構成比 | 価格帯の目安 |
|---|---|---|
| ハイフシャワー以外(深い層への照射を含む) | 70.6% | 約1万2,000円〜約11万2,000円 |
| ハイフシャワー(浅い層への照射) | 29.4% | 約1万6,000円〜約5万6,000円 |
ハイフシャワーのほうが価格の上限が低く抑えられています。浅い層への照射が中心で、深い層まで届くカートリッジを使う施術とは内容が異なるためです。
| ショット数 | 掲載の構成比 | 価格帯の目安 |
|---|---|---|
| 約100ショット | 11.9% | 約9,800円〜約3万4,000円 |
| 200〜300ショット台 | 25.0% | 約1万7,500円〜約6万円 |
| 400ショット以上 | 22.5% | 約3万2,000円〜約10万1,000円 |
| ショット数の表記なし | 40.6% | 約1万9,800円〜約11万5,000円 |
ショット数が増えるほど価格帯も上がります。一方で、掲載チケットの約4割はショット数が明記されていません。この場合は照射範囲(全顔、あご下、首など)で内容が示されていることが多いため、購入前にどこまで照射されるのかを確認してください。
料金に何が含まれるかはクリニックによって異なります。初診料・再診料、麻酔代、施術後のケアなどが別途かかる場合があるため、チケットの内容と合わせて確認してください。
照射タイプやショット数を決めきれない場合も、掲載中のチケットで内容と価格を並べて比較できます。掲載名は「ウルトラフォーマー」が大半のため、キーワード検索はこちらの名称をご利用ください。
シュリンクが候補になりやすい悩みは前述のとおりですが、判断にはリスクの側も必要です。
ハイフは皮膚の表面を傷つけない方法のため、ダウンタイムは比較的短いとされています。施術直後に赤みやほてりが出ることがありますが、当日から通常どおり過ごせる場合が多いようです。
ただし、出力の設定、照射する層、ショット数、皮膚の状態によって経過は変わります。腫れやむくみが数日残る方もいるため、大切な予定の直前は避けたほうが無難です。
厚生労働省の通知では、ハイフによる合併症として熱傷、急性白内障、神経障害が挙げられています。医療機関で医師が行う場合でもリスクがゼロになるわけではありません。施術前にリスクの説明があるかどうかは、クリニックを選ぶうえでの判断材料になります。
シュリンクは国内未承認の医療機器で、日本語の公的な使用条件の資料は確認できていません。そのため、施術を受けられるかどうかの基準はクリニックによって異なります。
一般には、妊娠中・授乳中の方、照射部位に炎症や感染がある方が確認の対象に挙がります。金の糸などの埋入物がある方、ペースメーカーなど体内に医療機器を使用している方、皮膚疾患を治療中の方も同様です。これらに該当する場合、受けられないことや事前の確認が必要になることがあります。持病や服用中の薬がある方も含め、診察時に必ず申告してください。
シュリンクの施術は自由診療にあたるため、公的医療保険は適用されません。
シュリンクはクリニックによって使う世代も設定も異なるため、機器名だけで比較すると内容の違いが見えません。次の点を確認しておくと選びやすくなります。
施術名から絞りきれない場合は、気になる悩みから候補を比較することもできます。キレイパスでは購入前に料金や対象条件、別途費用の有無、口コミを確認できるため、条件を見比べたうえで判断できます。
たるみの原因は人によって異なります。どの方法が自分に向いているかは、皮膚の状態を診てもらったうえで判断してください。
本記事は施術の情報提供を目的としたもので、効果を保証するものではありません。感じ方には個人差があります。シュリンク(ウルトラフォーマー)は国内では薬機法上の承認を受けていない医療機器であり、施術は自由診療となるため、適否については医療機関にご相談ください。掲載価格・集計データは2026年8月13日時点のもので、変動する可能性があります。
編集:キレイパス編集部
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