切らないたるみ治療を調べていると、必ず名前が挙がるのがソフウェーブではないでしょうか。ハイフ(HIFU)の一種として紹介されることもあれば、まったく別の治療として説明されることもあり、どちらが正しいのか分かりにくくなっています。
学会が公開している適正使用指針では、ソフウェーブは超音波を一点に集めない機器で、HIFU機器とは作用機序が異なると明記されています。
2025年4月には国内で薬事承認を取得し、承認された使用目的も文書で定められました。この記事では、公的な文書に書かれている内容を軸に、ハイフとの違い・料金の目安・受けられない可能性がある場合までを整理します。
ソフウェーブとハイフの違いは「届く深さが違う」と説明されることが多くあります。ただし、より根本的な違いは超音波の集め方にあります。
ハイフ(HIFU)は超音波を一点に集束させ、深い層に点状の熱を作る仕組みです。一方のソフウェーブは、学会が公開している適正使用指針の中で「照射する超音波は非集束のものであり、HIFU機器とは作用機序が異なる」と明記されています。同じ超音波を使う機器でも、公的な文書の上では別の種類として扱われています。
| 比較の観点 | ソフウェーブ | ハイフ(HIFU) |
|---|---|---|
| 超音波の当て方 | 一点に集束させず照射する | 一点に集束させ点状の熱を作る |
| 熱が届く主な層 | 真皮 | 皮下組織やSMAS(皮膚の下にある筋膜の層)など、より深い層 |
| 承認上の使用目的 | 中等度又は重度の顔面及び頚部のしわの改善 | 機器ごとに異なり、国内で承認を受けていないものもある |
どちらが優れているという関係ではなく、熱を届ける層が違うため想定される悩みも変わります。皮膚そのもののハリやしわが気になるのか、深い層からの引き締めを目的とするのかによって、検討する順番が入れ替わります。
なお、キレイパスではハイフ(HIFU)のチケット一覧も掲載しています。両方を比較したうえで決めたい場合は、あわせて確認しておくと選びやすくなります。
ソフウェーブ(Sofwaveシステム)は、超音波を皮膚に照射して真皮に熱を加える医療機器です。2025年4月14日に、国内で「皮膚引締め用超音波照射器」として薬事承認を取得しました。顔面・頚部(首)のしわの改善を目的とした超音波照射器としては国内初の承認例だと、製造販売元が公表しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 一般的名称 | 皮膚引締め用超音波照射器 |
| 使用目的 | 中等度又は重度の顔面及び頚部のしわの改善 |
| 承認日 | 2025年4月14日 |
| 承認番号 | 30700BZX00082000 |
ここは押さえておきたい点です。承認された使用目的は「中等度又は重度の顔面及び頚部のしわの改善」と定められています。クリニックの案内ではたるみ治療やリフトアップとして紹介されることもありますが、承認の文言そのものはしわの改善です。
自分の悩みがこの範囲に当てはまるかどうかは、見た目の印象だけでは判断がつきません。しわの程度をどう評価するかも含めて、診察で確認することになります。
製造販売元の情報によると、ソフウェーブは1回の照射あたり4秒間超音波を当て、照射部位は60〜70℃に達します。この熱で真皮のタンパク質の性質が変わり(タンパク変性)、性質の変わった部分が柱状にできる仕組みです。
同時に、皮膚に接する部分にはコンタクトクーリングと呼ばれる冷却機構が備わっています。適正使用指針でも「冷却システムにより皮膚表面を保護する機能も同時に提供できるように設計されている」と説明されています。熱を加える層と、守る層を分けているのがこの機器の設計上の考え方です。
性質が変わった部分は、その後の修復の過程で少しずつ変化していきます。そのため施術直後に仕上がる治療ではなく、時間をかけて変わっていくタイプにあたります。
ソフウェーブは真皮に働きかける機器です。そのため、同じ「たるみ」という言葉で語られる悩みでも、向き不向きが分かれます。
承認上の使用目的にもっとも近いのがこの悩みです。皮膚そのもののゆるみやしわが主な悩みであれば、候補として検討しやすくなります。首のしわは承認の対象部位に含まれている一方、照射してはいけない部位も定められているため、どこまで当てられるかは診察で確認が必要です。
皮膚表面を冷やしながら照射する設計のため初めての美容医療として選ばれることもありますが、痛みの感じ方には個人差があります。麻酔の有無や出力の調整について、事前に相談しておくと不安が減ります。
フェイスラインのゆるみは、皮膚のゆるみと深い層のゆるみが混ざって見えていることがあります。皮膚側が主であればソフウェーブ、深い層が主であればハイフというように、原因によって候補が変わります。両方を組み合わせて提案されることもあります。
ソフウェーブは真皮に作用する設計で、脂肪層より浅い層が対象です。頬のボリュームを保ちながら肌の引き締まりを目指したい場合に選ばれることがあります。ただし、これは仕組み上の説明であって、変化の出方を保証するものではありません。もともと脂肪が少ない方は、体積を補う治療のほうが目的に合う場合もあります。
皮膚そのものが余っている状態では、熱を加える治療で対応できる範囲を超えていることがあります。この場合は外科的な処置が候補になります。年齢だけで線引きできるものではないため、実際にどの段階にあたるかは医師の評価によります。
| 悩みの特徴 | 候補になる施術 | 注意点 |
|---|---|---|
| 顔や首の小じわ・皮膚のハリのゆるみが主 | ソフウェーブ | 中等度から重度のしわが対象とされ、程度の判断には診察が必要 |
| フェイスラインのもたつき・輪郭のゆるみ | ソフウェーブ/ハイフ | どちらが適するかは皮膚と皮下組織の状態によって変わる |
| 頬のボリュームは減らしたくない | ソフウェーブ/注入治療 | 脂肪の量や位置によって選択が変わるため診察が必要 |
| 皮膚のたるみが進み、余っている状態 | 外科的なリフト手術 | 切開を伴う施術はダウンタイムやリスクの内容が大きく異なる |
上の表は候補を整理したものです。最終的にどの施術が適しているかは、診察を受けたうえで医師が判断します。
キレイパスでソフウェーブのチケットを購入した方(2025年11月〜2026年8月)の年代別構成比は、以下のとおりです。
もっとも多いのは30代で全体の4割強を占め、20代以下と40代がそれぞれ2割強で続きます。しわやたるみの治療というと年齢を重ねてから検討するイメージがありますが、実際には30代を中心とした層が利用しています。
ソフウェーブは2025年に国内承認を受けたばかりの機器で、キレイパスでの取り扱いも2025年後半から始まりました。そのため集計の対象期間が短く、今後、構成比は変動する可能性があります。
※キレイパス掲載チケットの購入データをもとに集計(自社データ)。集計日は2026年8月12日時点です。小数第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。本データは利用実態の参考情報であり、購入を推奨する趣旨のものではありません。施術の効果を保証するものではありません。
キレイパスに掲載されているソフウェーブのチケットは、多くが約3.6万円〜約20万円の価格帯に収まります(2026年8月12日時点・販売中のチケット)。
価格に幅があるのは、照射する範囲と照射数(ショット数)が商品ごとに違うためです。掲載チケットの8割強は、照射範囲とショット数をセットで指定する構成になっています。残りは部位の組み合わせで価格を設定する形です。
| 照射範囲の目安 | ショット数 | 掲載価格の目安 |
|---|---|---|
| 両頬 | 50ショット | 約3.6万円 |
| 両頬+フェイスライン | 100ショット | 約5.8万円 |
| 全顔 | 150ショット | 約8.0万円 |
| 全顔+あご下 | 200ショット | 約10.0万円 |
| 全顔+あご下+首 | 250ショット | 約11.8万円 |
範囲が広がるほどショット数が増えて価格も上がる構成のため、気になる部位を絞れば費用を抑えることもできます。
上の表はショット数が明記されたチケットの目安です。部位の組み合わせで価格を設定するチケットではこれより高い設定もあり、価格帯の上限(約20万円)はそちらに由来します。
また、同じ照射範囲でもクリニックによって価格は大きく異なります。全顔からあご下・首までをカバーするチケットでも、掲載価格には2倍以上の開きがあります。ショット数の設定や麻酔の扱い、使用する出力が同じとは限らないため、範囲の名称だけで比較すると実態を見誤ります。
チケットの価格に麻酔代が含まれているものもあれば、別途必要になるものもあります。このほか、初診料・再診料、施術後に処方される薬の代金などが別にかかる場合があります。含まれる範囲はチケットごとに異なるため、購入前に条件を確認しておくと安心です。
施術名から選びきれない場合でも、気になる悩みから候補を比較できます。購入前に料金・対象条件・別途かかる費用の有無・口コミを確認したうえで検討できます。
変化の出方については、公的な文書に具体的な期間の記載はありません。ここはクリニックの説明を踏まえた一般的な目安として整理します。
ソフウェーブは真皮に熱を加え、その後の治癒の過程で変化が進むタイプの治療です。施術直後に完成するのではなく、数週間から数か月かけて少しずつ変化するとされています。クリニックの解説では、1か月ほどで変化を感じ始め、3〜6か月かけて進むと説明されることがあります。
持続期間についても、半年程度とする説明から1年程度とする説明まで幅があります。皮膚の状態や年齢、生活習慣によって変わるため、一律の期間を示すことは難しいのが実情です。
施術の回数についても同様で、1回で様子を見る場合もあれば、間隔をあけて複数回を案内される場合もあります。必要な回数や次のタイミングは、経過を見ながら診察で決まります。回数が増えれば総額も変わるため、初回のカウンセリングで見通しを確認しておくと計画が立てやすくなります。
学会の適正使用指針では、施術にあたって注意が必要なケースが挙げられています。当てはまる場合は受けられないと決まっているわけではありませんが、医師の判断が必要です。
妊娠中・授乳中・妊娠を予定している方、出産から3か月以内の方については、安全性が確立されていないと指針に記載されています。思春期までの年代についても同様です。
ソフウェーブは皮膚表面を冷やしながら照射する設計で、ダウンタイムは短いとされています。施術直後に赤みが出ることがありますが、多くは一時的なものです。
ただし、出力の設定や照射する範囲、もともとの肌の状態によって出方は変わります。同じ施術でも赤みが目立つ方とほとんど分からない方がいるため、大切な予定の直前は避けておくと安心です。
ソフウェーブの施術後には、一時的な赤みが生じることがあります。クリニックの説明では、熱感や腫れ、内出血が挙げられることもあります。
適正使用指針には、承認申請の際に提出された海外の臨床試験について「一時的な紅斑等を除き、重篤な有害事象(熱傷、神経障害等)の発生は一切報告されていない」と記載されています。ただしこれは、適切に使用された場合の話です。厚生労働省は指針の作成を依頼した通知の中で、医師が適切な使用方法を守らない場合にはHIFU機器と同じように熱傷や神経障害などが生じることが懸念される、と明確に述べています。
施術中に強い痛みや、筋肉の動き・けいれんを感じた場合は、その場ですぐ医師に伝えるよう指針でも求められています。我慢せずに伝えることが安全につながります。
適正使用指針では、重篤な有害事象を防ぐために照射してはならない部位が具体的に指定されています。
目のまわりと、のどの前面(甲状腺や気管の上)は照射の対象外と定められています。これらの部位のしわが気になる場合は、別の方法を検討することになります。
このほか、額の中央や顎のラインなど神経が走る部位については、患者の反応を確認しながら慎重に照射し、強い反応があれば直ちに中止することが指針で求められています。
指針では、次のいずれかに当てはまる場合を除外基準としています。
この2項目は、注意が必要なケースとは区別して、除外基準として指針に明記されているものです。持病や服用中の薬、過去に受けた施術は、カウンセリングの段階で正確に伝えることが大切です。
ソフウェーブには、他の美容医療機器にはあまり見られない条件があります。
適正使用指針は、施術を行える医師を「製造販売業者によるトレーニングを受講した医師」に限定しています。あわせて、施術は医療法に定められた医療提供施設で行うこととされています。エステサロンなどで受けられる施術ではありません。
この条件が設けられた背景には、ハイフによる事故の問題があります。指針にも、美容市場向けのハイフなどの不適切な使用による事故の報告が相次いでいることが、指針を策定する理由として書かれています。ソフウェーブ自体はハイフとは別の機器ですが、同じように安全確保の枠組みが先に用意されました。
クリニックを選ぶときは、次の点を確認しておくと判断しやすくなります。
ソフウェーブについて、公的な文書をもとに整理した要点をまとめます。
しわやたるみと一口に言っても、皮膚のゆるみが主なのか、深い層のゆるみが主なのかで候補は変わります。自分の悩みがどの段階にあるかを確かめるところから始めると、選択の精度が上がります。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の施術を推奨するものではありません。効果の感じ方には個人差があり、効果を保証するものではありません。施術の適否は医師の診察により判断されます。
編集:キレイパス編集部
コピーしました