毛穴やニキビ跡の相談先を探していて、ブレッシングという名前に行き着いた方も多いのではないでしょうか。ただ、クリニックごとの料金表を並べてみると、同じ機器のはずなのに金額がかなり違って見えます。
ブレッシングの料金は、機器そのものではなく、針から入れる薬剤によって水準が変わります。キレイパスで販売中のチケットを薬剤ごとに分けると、価格帯はグループごとに違う水準に分かれました。
この記事では、ブレッシングが制度上どう位置づけられた機器なのかを米国の届出資料で確認したうえで、悩み別の向き不向き、料金の目安、ダウンタイムと注意点までを整理します。
ブレッシングは、韓国のセラメディカル社(Cellah Medical Co., Ltd.)が開発したマイクロニードルRF機器です。マイクロニードルRFとは、細い針を皮膚に刺し、その針先から高周波(RF)エネルギーを流す方法を指します。
米国の届出資料には、この機器の作動原理が次のように記載されています。高周波エネルギーが組織に加わると、負荷や接触抵抗によって熱が生じ、その熱で皮膚組織が凝固するという説明です。針が届いた深さにだけ熱を加えられる点が、この方式の特徴とされています。
ブレッシングの名前とともによく紹介されるのが、針が斜めに刺入する構造です。これはメーカー側の宣伝文句にとどまらず、米国の届出資料にも記載があります。DRSハンドピースに装着するD-N10チップについて、皮膚に斜めに入る設計であると明記されています。
針が斜めに入ると、同じ深さでも熱が届く範囲の広がり方が変わります。ただし、この構造が仕上がりにどう影響するかを示した臨床データは、届出資料には含まれていません。提出されているのは、電気的な安全性や、皮膚に触れる部分の材質が体に与える影響を調べた試験などです。
ブレッシングのチケットや施術メニューには、ほぼ必ず薬剤の名前が併記されています。針が管状になっており、高周波を流すのと同時に薬剤を皮膚内に入れられる、というのがメーカーおよびクリニックの説明です。
この「何を入れるか」が、料金にも施術の目的にも直結する部分になります。ブレッシングを検討するときは、機器名だけでなく薬剤の名前まで見る必要があります。実際の価格帯については、後の料金の章でグループごとに示します。
機器の構成としては、ハンドピースが3種類用意されています。メーカー公式サイトにも「3 Handpieces」としてDRS・VRS・ORSが掲げられており、米国の届出資料にもこの3種が記載されています。
| ハンドピース | 針の入り方とチップ | 位置づけ |
|---|---|---|
| DRS | 斜めに刺入(D-N10チップ) | 傾斜ニードルとして紹介される中心的なハンドピース |
| VRS | 垂直に刺入。16本・25本・49本のチップが用意されている | 従来型のマイクロニードルRFと同じ入り方 |
| ORS | 1本の針(O-I1チップ) | 狭い範囲を狙うためのチップ |
同じ「ブレッシング」でも、どのハンドピースとチップを使うかで施術の中身は変わります。届出資料には、装着できるチップの針の本数は1本から49本まであると記載されています。1回の照射で扱う面積はこれだけ幅があるということです。
クリニックのページでは傾斜ニードル(DRS)の説明が中心になりますが、実際にどのハンドピースを使うのかはカウンセリングで確認できる項目です。悩みの部位が狭い範囲に限られている場合は、選ぶチップも変わってきます。
「ブレッシング ポテンツァ 違い」は、この機器を調べる方が最もよく検索する組み合わせです。日本のクリニックのページでは、ブレッシングをポテンツァの上位互換として紹介するものが目立ちます。一方で、米国の届出資料を読むと少し違う姿が見えてきます。
ブレッシングは2025年5月16日に、米国の510(k)という届出を通っています(届出番号K243176)。すでに販売されている機器と実質的に同等であることを示す手続きです。
このとき比較対象として挙げられている機器が、ポテンツァ(届出番号K201685)です。届出資料には「使用目的と基本技術は同一である」と記載されています。
| 項目※米国510(k)届出資料(K243176)の記載に基づく | ブレッシング | ポテンツァ |
|---|---|---|
| 使用目的 | 電気凝固および止血 | 同一と記載 |
| 周波数 | 1MHz / 2MHz | 1MHz / 2MHz |
| 最大出力 | 30W | 50W |
| 電圧出力 | 0〜77.5V | 0〜100V |
| 針の太さ | 0.28mm・0.33mm | 0.2mm |
| 針の入り方 | 斜め・垂直・1本の3種 | 垂直 |
出力と電圧はブレッシングのほうが低く、届出資料では、比較対象とした機器の範囲内に収まるため同等性に影響しないと説明されています。一方で針の太さは、逆にブレッシングのほうが大きい数値になっています。
上位互換という表現を裏づける公的な資料は、2026年8月14日時点で確認できていません。届出資料から読み取れるのは、針の入り方に違いがあり、出力や針径の数値が異なる、というところまでです。どちらが優れているかを判断する材料にはなりません。
もうひとつ押さえておきたいのが、届出で認められている使用目的です。ブレッシングの使用目的は「皮膚科および一般外科領域における電気凝固および止血」と記載されています。
つまり、毛穴やニキビ跡の改善、薬剤の導入は、届出上の使用目的としては挙げられていません。これはポテンツァを含む同じ区分の機器に共通する事情で、ブレッシングだけの話ではありません。米国で届出を通っていることと、美容目的の効果が公的に認められていることは、別の話だと理解しておく必要があります。
ブレッシングは肌の広い範囲の悩みに用いられる機器ですが、悩みの内容によって入れる薬剤や使うチップは変わるため、ここでは代表的な4つのケースに分けて整理します。
毛穴の開きは、皮膚の浅い層の状態が関わる悩みです。針の届く深さを浅めに設定した照射が候補になります。1回で完結する施術として案内されないことが多いため、想定される回数もあわせて確認しておくと総額の見通しが立ちます。
凹んだニキビ跡は、皮膚の下で組織が引っ張られていることが関わる場合があります。針を斜めに入れる構造は、この引っ張りをゆるめる目的で用いられることがあるとクリニックでは説明されています。
ただし、ニキビ跡は形状によって選ばれる方法が変わります。赤みが残っているだけの跡と、凹凸のある跡では、候補になる施術が異なります。現在も炎症を伴うニキビがある場合は、まずそちらの治療が優先されることもあります。
肌のハリの低下には、熱による引き締めを目的とした照射が候補になります。深さの設定や出力はクリニックの判断で決まる部分です。たるみの進み方によっては、マイクロニードルRFだけでは希望する変化に届かない場合もあります。切らない施術で足りるかどうかは、皮膚の状態を診てもらったうえで判断する必要があります。
特定の悩みというより肌全体の状態を整えたい場合は、入れる薬剤のほうが主目的になることがあります。キレイパスに掲載されているチケットでも、薬剤名を前面に出したものが大半を占めています。
敏感肌の方や赤みが出やすい方は、施術の可否や出力の設定について医師に相談してください。薬剤によっては別のアレルギーの確認が必要になる場合もあります。
| 悩みの特徴 | 候補 | 選ぶ理由 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 毛穴・ざらつき | 浅めの深さ+肌質向けの薬剤 | 浅い層に熱と薬剤を届けられる | 回数の想定を確認する |
| 凹凸のあるニキビ跡 | 傾斜ニードル(DRS) | 皮膚の下の引っ張りをゆるめる狙い | 炎症中のニキビがあると順番が変わる |
| 小じわ・ハリの低下 | 深さを取った照射+ハリ向けの薬剤 | 深い層で熱による引き締めを狙う | たるみが進むと別の施術も候補になる |
| 肌質全体を整えたい | 薬剤が主目的のメニュー | 薬剤を皮膚内に直接届けられる | 薬剤ごとに料金が変わる |
ここに挙げたのは候補の整理であって、診断ではありません。どの設定や薬剤が適しているかは、皮膚の状態を診たうえでの判断になります。最終的な判断は診察が必要です。
美容医療が初めてで、痛みやダウンタイムのイメージが気になる場合も、この段階で伝えておくと当日の設定や予定が立てやすくなります。
ブレッシングを検討するうえで、効果や料金とは別に知っておきたい前提があります。それが薬機法上の扱いで、ブレッシングは日本国内で承認を受けていない医療機器にあたります。医療機関が個人輸入という形で入手して使用しています。
未承認の医療機器を自由診療で使う場合、厚生労働省の医療広告ガイドラインは次の5項目を明示するよう求めています。
なお、承認を受けていないことと自由診療であることは別の論点です。承認されている機器であっても、美容目的の施術であれば保険は使えません。承認の有無だけで安全性や適否が決まるわけでもありません。
機器と薬剤は、それぞれ別に確認が必要な項目です。キレイパスに掲載されているチケットのうち最も高い価格帯にあたるプルリアルデンシファイは、国内で承認を受けていない製剤にあたります。リジュランなども同様で、これらは医師等の個人輸入によって入手されており、救済制度の対象にもなりません。
一方、ボツリヌストキシン製剤のように国内で承認を受けている薬剤もあります。ただし、皮膚の浅い層に針から分散して入れる使い方は、承認された用法・用量にはあたりません。承認を受けた医薬品であっても、決められた効能・効果や用法・用量に従わずに使用された場合は、原則として救済制度の対象になりません。機器と薬剤の両方について説明を受けてください。
キレイパスでこの機器のチケットを購入した方の年代別構成比は、次のとおりでした。
30代が最も多く、30代と40代を合わせると全体のおよそ4分の3を占めました。
購入されたチケットの内容を見ると、施術範囲が全顔のものが98.5%、麻酔が料金に含まれると明記されたものが99.0%を占めており、部分的な照射のメニューはごく少数でした。
口コミ件数が一桁の年代は、単独では振れが大きいため40代以上にまとめています。
| 年代 | 口コミ平均点(5点満点) |
|---|---|
| 20代以下 | 4.6 |
| 30代 | 4.3 |
| 40代以上 | 4.4 |
施術後に投稿された口コミの平均点を年代別に見ると、いずれの年代も4.3以上で、年代によって評価が大きく変わる傾向は見られませんでした。どの世代でも一定の評価を得ていると読み取れます。
キレイパスの口コミには、痛みの程度を5段階で答える設問があります。この設問は数字が大きいほど痛みが少なかったことを表します。ブレッシングの口コミでは、痛みが少ない側にあたる3以上の回答が92.5%を占めました。
前述のとおり、購入されたチケットのほとんどには麻酔が含まれています。麻酔の有無や種類によって感じ方は変わるため、この数値をそのまま自分の場合に当てはめることはできません。
※キレイパス掲載チケットの購入・口コミデータをもとに集計(自社データ)。評価はクリニックでの体験に対するもので、施術の効果を保証するものではありません。
※本データは利用実態の参考情報であり、購入を推奨する趣旨のものではありません。
キレイパスで販売中のチケットを見ると、価格帯はおよそ6万2,000円から9万6,000円に収まります(下位10%〜上位10%の範囲、2026年8月14日時点)。
冒頭で触れたとおり、金額を左右しているのは機器ではなく入れる薬剤です。掲載中のチケットを薬剤のグループごとに分けると、価格の中心となる水準が分かれます(2026年8月14日時点で販売中のチケットの表示価格。下位10%〜上位10%の範囲)。
| 薬剤のグループ※チケット名に記載された薬剤で分類 | 掲載の構成比 | 価格帯の目安 |
|---|---|---|
| ボツリヌストキシン系 | 31.2% | 約6万6,000円〜約6万9,000円 |
| プルリアル系 | 31.2% | 約9万6,000円 |
| 複数の薬剤から選べる型 | 30.3% | 約7万4,000円 |
| その他(ヒアルロン酸・サイトケア・リジュラン・リズネなど) | 7.3% | 約3万円〜約8万8,000円 |
それぞれのグループが何を指すかは次のとおりです。
価格帯が1点に見えるグループがあるのは、同じ料金設定を掲げる系列のクリニックが複数掲載しているためです。個別のクリニック単位で見ると、約3万円から約11万円まで開きがあります。この表は「どの薬剤を選ぶとどの水準になりやすいか」を見るためのものと考えてください。
料金に何が含まれるかはクリニックによって異なります。初診料・再診料、麻酔代、施術後のケアなどが別途かかる場合があるため、チケットの内容と合わせて確認してください。
薬剤を決めきれない場合も、掲載中のチケットで内容と価格を並べて比較できます。医師に相談したうえで決めたい場合は、診察のなかで肌の状態を見てもらいながら相談する進め方もあります。
ブレッシングが候補になりやすい悩みは前述のとおりですが、判断にはリスクの側も必要です。
施術直後は赤みや軽い腫れが出ることがあり、針を刺した跡が点状に見える場合もあります。いずれも数日で目立たなくなったという投稿が多く見られます。
ただし、出力の設定、針の深さ、入れる薬剤、皮膚の状態によって経過は変わります。一律の目安を示すことは難しいため、当日の予定や翌日以降の予定はカウンセリングで相談してください。
米国FDAは2025年10月15日、高周波マイクロニードリング機器の一部の使い方について安全性情報を出しています。肌の見た目を改善する目的で行う皮膚科的・美容的な施術(しわの治療のほか、リサーフェシング・引き締め・肌質改善などと呼ばれるものを含む)に関連して、重い合併症の報告があるという内容です。
挙げられているのは、熱傷、瘢痕、脂肪の減少、変形、神経の損傷です。外科的な修復や医学的な処置が必要になった例も報告されています。FDAは評価を継続中としており、発生頻度そのものは示されていません。
同じ文書でFDAは、高周波マイクロニードリングは美容トリートメントではなく医療行為であると述べています。訓練と経験を持つ医療者のもとで受けること、使用する機器を事前に確認することが、患者向けの推奨として挙げられています。
この安全性情報は特定の製品を対象としたものではなく、高周波マイクロニードリング機器全体に向けられたもので、ブレッシングもこの区分に含まれます。
このほか一般的なリスクとして、内出血、色素沈着、施術部位の感染、薬剤に対するアレルギー反応などが挙げられます。気になる症状が出た場合は、施術を受けたクリニックに相談してください。
ブレッシングは国内で承認を受けていないため、国が公開する公式の使用上の注意が存在しません。そのため、受けられない条件はクリニックごとの判断によります。
一般に、妊娠中・授乳中の方、施術部位に感染や強い炎症がある方、金属アレルギーのある方、植込み型の電子機器を使用している方などについては、クリニックによって受けられない場合があります。該当する可能性がある方は、予約前ではなく診察の場で必ず申告してください。入れる薬剤の側にも、それぞれ確認が必要な条件があります。
施術名から選びきれない場合も、掲載中のチケットを並べて比べられます。キレイパスでは購入前に、料金・対象条件・別途かかる費用の有無・口コミを確認できます。
ブレッシングは、針が斜めに入るハンドピースを持つマイクロニードルRF機器です。針を通して薬剤を同時に入れられる点が特徴として紹介されており、キレイパスに掲載されているチケットも、ほぼすべてが薬剤名とセットになっています。
キレイパスでは掲載中のチケットで、薬剤・範囲・麻酔の扱い・価格を並べて比較できます。気になる内容が見つかったら、まずは診察で相談してみてください。
本記事は施術の情報提供を目的としたもので、効果を保証するものではありません。感じ方には個人差があります。ブレッシングは国内で承認を受けていない医療機器で、一緒に用いられる薬剤にも国内未承認のものや承認された用法にあたらない使い方が含まれるため、適否については医療機関にご相談ください。掲載価格・集計データは2026年8月14日時点のもので、変動する可能性があります。
編集:キレイパス編集部
コピーしました