エレクトロポレーションを調べていると、機器の名前と薬剤の名前が入り混じって出てきて、結局どこを比べればよいのか分かりにくいのではないでしょうか。
ケアシス(CARESYS)は、薬剤を肌に届けるための機器です。機器そのものが何かを補うわけではなく、何が入るかはメニューごとに違います。キレイパスに掲載されているメニューを見ても、括弧の中に入る薬剤名は10種類を超えます。
この記事では、機器の仕組み、メニュー名から読み取れる薬剤の違い、国内での扱い、実際の利用者層、料金の目安、受けられない可能性がある人までを順に整理します。
ケアシスは、エレクトロポレーションと呼ばれる方式の機器です。エレクトロポレーションは、短い電気を流して肌に一時的なすき間をつくり、そこから美容成分を肌の中に届ける(導入する)方法として説明されています。もともとは生物学の研究で使われてきた技術です。
国内でケアシスを案内しているクレシオ株式会社の製品情報によると、ケアシスは肌を冷やしたり温めたりしながら成分を届けられる機器で、冷やすときは-20℃から20℃、温めるときは30℃から45℃の範囲で設定できるとされています。
メニュー名には「ケアシス」と「ケアシスS」の両方が使われています。キレイパスの掲載メニューでは、「ケアシスS」と書かれているものが16.8%でした(2026年9月1日時点)。どちらの表記でも、括弧の中に書かれた薬剤がその日の施術内容を決めます。
なお、「イオン導入の20倍の浸透」という説明を見かけることがあります。これは機器を販売する側やクリニックの案内で使われている表現で、国の公的な資料で確かめられるものではありません。カウンセリングでは、何と比べてどう違うのかをあわせて聞いておくとよいでしょう。
ケアシスを比べるときに最初に見たいのが、メニュー名の括弧に入っている薬剤名です。キレイパスで販売中のメニューを、メニュー名に書かれている薬剤名で分けると次のようになりました。
| メニュー名に書かれている薬剤 | メニュー名で案内されている主な目的 | 掲載メニューの割合 |
|---|---|---|
| ペップビュー・ペップビュープラス | ハリ、エイジングケア | 35.8% |
| レナトスTa・TAプラス | 肌のトーン、透明感 | 27.4% |
| トラネキサム酸またはビタミンC | 肌のトーン、透明感 | 22.1% |
| エクソソーム・ヒト幹細胞培養上清液 | エイジングケア | 3.2% |
| レナトスAプラス | 小じわ、キメ | 1.1% |
| 上記以外の表記 | 総称表記や別の薬剤名 | 12.6% |
いずれもメニュー名に書かれた薬剤名で分けたものです。1つのメニューに複数の薬剤が書かれている場合は両方に数えているため、合計は100%をわずかに超えます(2026年9月1日時点で販売中のメニュー)。
同じ「ケアシス」でも、入る薬剤が違えば目的が変わります。ここで注意したいのが「レナトス」には種類があることです。導入クリニックの案内によると、レナトスTAプラスはトラネキサム酸と炎症をおさえる成分を組み合わせたもの、レナトスAプラスはレチノールを配合したものとされています。同じレナトスでも、TaとAでは向いている悩みが変わります。メニューを比べるときは、機器名ではなく括弧の中を見比べるのが確実です。
もうひとつの特徴が、他の施術と組み合わせたメニューの多さです。販売中のメニューのうち、メニュー名にIPL光治療、ピーリング、ハイドラフェイシャル、ピコトーニングなど別の施術名も書かれているものは48.4%でした。光の照射やピーリングのあとに成分を届ける流れが、ひとつのメニューになっています。
ケアシスについては、国が医療機器の情報を公開しているPMDA(医薬品医療機器総合機構)のデータベースでも、国内でケアシスを案内している企業の製品情報でも、国の承認や認証を受けたという記載は見つかりませんでした(2026年9月1日時点)。
導入しているクリニックは、自院のサイトで次のように案内しています。
CareSys(ケアシス)は国内未承認医療機器(薬機法未承認)です。医師が個人輸入手続きにより入手し、医師の責任の下で使用しています。
国内で同様の承認機器としてはイオン導入器がありますが、導入深度や冷却温熱機能など性能が異なります。
海外(韓国・EU等)では医療機器として承認されていますが、日本国内では未承認のため保険適用外(自由診療)です。
医師が自分の診療のために海外の医療機器を輸入することは、必要な手続きをすれば認められています。未承認であること自体が違法という意味ではありません。
一方で、承認を受けた機器との間には違いも出ます。承認を受けた機器には、使いみちや使ってはいけないケースをまとめたメーカーの公式資料が公開されていて、誰でも読むことができます。ケアシスにはこれがないため、受ける前に確かめられる公的な情報が少なくなります。回数や間隔、副作用の説明は、クリニックごとの案内に頼ることになります。
医療広告ガイドラインでは、国の承認を受けていない医療機器を使う場合、次の5点をあわせて伝えることが求められています。
ケアシスは薬剤を届けるための機器なので、悩みに合うかどうかは「何を入れるか」で決まります。ここでは悩みの特徴ごとに、候補の考え方を整理します。
| 悩みの特徴 | 候補 | 選ぶ理由 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 色ムラやくすみが気になる | 美白目的の薬剤 | 肌の色味を整える成分 | 濃いシミは別の方法も検討 |
| ハリや小じわが気になる | 成長因子系の薬剤 | ハリに向けた成分の導入 | 回数を重ねる前提 |
| ニキビや毛穴も一緒に整えたい | ピーリング等との組み合わせ | 古い角質を落としてから成分を届けられる | 施術時間が長くなる |
| 針を使う施術が不安 | エレクトロポレーション | 針を使わずに成分を届ける | 入る量は薬剤と設定で変わる |
最終的にどれが合っているかは、肌の状態を見たうえで判断する必要があるため、診察で相談してください。
トラネキサム酸やビタミンCを導入するメニューが候補になります。キレイパスの掲載メニューでは、この2つのいずれかが名前に入っているものが22.1%でした。これに加えて、トラネキサム酸を配合したものとして案内されているレナトスTa・TAプラスの表記が27.4%あります。
ただし、輪郭のはっきりした濃いシミが主な悩みの場合は、別の方法も検討対象になります。成分の導入は肌全体に働きかける方法なので、特定のシミだけをねらって治療したい場合は、レーザーや光治療との比較をカウンセリングで相談してみてください。
ハリやエイジングケアの目的で案内されているのは、ペップビュー・ペップビュープラスの表記があるメニューで、掲載メニューの35.8%を占めます。レチノールを配合したものとして案内されているレナトスAプラスの表記は1.1%でした。
いずれも1回で完了するものとしては案内されていません。導入しているクリニックの案内では月1回のペースで3〜6回を目安としているところがあり、期間と回数を含めて計画を立てることになります。
ピーリングやハイドラフェイシャルと組み合わせたメニューが候補になります。古い角質を落としてから成分を届ける流れを1回にまとめたもので、掲載メニューの48.4%が他の施術との組み合わせでした。
ただし施術時間は長くなりやすく、掲載メニューの所要時間は20分から165分まで幅があり、ケアシス単独では60分としているものが最も多い結果でした。他の施術と組み合わせたメニューには90分を超えるものもあるため、当日の予定と合わせて選んでください。
エレクトロポレーションは、針を使わずに成分を届ける方法です。注射や針を使う施術に踏み切れない場合の選択肢として案内されることがあります。エレクトロポレーションという方式そのものの解説もあわせて参考にしてください。
一方で、どれくらいの量がどこまで届くかは、薬剤や機器の設定によって変わります。「針を使わない」という点だけで選ばず、目的に合う薬剤があるかをあわせて確認してください。イオン導入との違いも、カウンセリングで聞いておくとよいでしょう。
キレイパスでケアシスのメニューを購入した方(直近2年)の年代の内訳は次のとおりです。
20代以下と30代で78.2%を占めます。40代以上も2割を超えており、年代の幅は広く分かれています。
| 年代 | 口コミ平均点(5点満点) |
|---|---|
| 20代以下 | 4.6 |
| 30代 | 4.5 |
| 40代 | 4.5 |
| 50代以上 | 4.5 |
施術後に投稿された口コミの平均点を年代別に見ると、いずれの年代も4.5以上で、年代によって評価が大きく変わる傾向は見られませんでした。どの世代でも一定の評価を得ていると読み取れます。
※キレイパス掲載チケットの購入・口コミデータをもとに集計(自社データ)。評価はクリニックでの体験に対するもので、施術の効果を保証するものではありません。
※本データは利用実態の参考情報であり、購入を推奨する趣旨のものではありません。
キレイパスで販売中のケアシスのメニューのうち、全顔にケアシス単独で行うものを見ると、表示価格の多くは5,500円から17,800円に収まります(2026年9月1日時点)。他の施術と組み合わせたメニューは、価格の考え方が変わるためここには含めていません。
同じ全顔でも価格に幅が出るのは、次のような条件が違うためです。
料金に含まれる範囲はメニューによって異なります。初診料や再診料が別途かかる場合があるため、購入前にチケットの記載を確認してください。
ケアシスのチケットは、導入する薬剤・料金・別途費用の有無を並べて比較できます。決めきれない場合は、診察のなかで相談する進め方もあります。
ケアシスにはメーカーの公式資料がないため、回数や間隔を公的な資料から示すことはできません。導入しているクリニックの案内では、月1回のペースで3〜6回を目安としているところがあります。これは各院が経験にもとづいて示している目安です。
キレイパスの掲載メニューにも、1回ごとのものと複数回をまとめたものがあります。回数をまとめたメニューには利用期限が設定されている場合があるため、期限内に通えるかどうかを確認してから選ぶと無理がありません。
必要な回数は、導入する薬剤や肌の状態によって変わります。何回で終わるかを前もって約束できるものではないため、途中で見直せるかどうかを含めて診察で相談してください。
ケアシスは電気を流す機器のため、導入クリニックの案内やキレイパスの掲載チケットでは、次のような場合に確認が必要とされています。
導入する薬剤によって、確認すべきことが変わります。レチノール入りの化粧品や塗り薬をよく使っている場合や、ニキビの炎症が強い時期は避けるよう案内しているクリニックもあります。使っている化粧品や飲んでいる薬は、カウンセリングで伝えてください。
施術後の見た目の変化や落ち着くまでの期間は、導入する薬剤、設定、肌の状態によって変わるため、一律の日数は示せません。
クリニックの案内では、痛みやダウンタイムがほとんどないと説明されていることが多い施術です。ただし電気を流す施術である以上、まったく何も起きないという意味ではありません。当日の予定と合わせて、施術後にどのような変化があり得るかを確認しておくと安心です。
ケアシスについて、公的な資料で確かめられる副作用の情報はありません。導入しているクリニックの案内では、次のような反応が起こる可能性があるとされています。
どの反応が起こりうるかは、入れる薬剤によって変わります。導入する薬剤名を確認し、その成分でアレルギーの経験がないかをカウンセリングで伝えてください。
受けられるかどうかの判断は、診察と、クリニックが公開している条件によります。キレイパスに掲載されているケアシスのチケットでは、次のような項目が挙げられています。
このほか、未成年の方や男性を対象外としているメニューもあります。
項目はクリニックによって違います。 心臓の病気・体調・飲酒・金属プレート・施術部位の状態・出血しやすい病気はほとんどのチケットに共通していますが、光線過敏症やてんかん、冷えへの過敏症、がん、使っている薬に関する項目は、挙げているチケットとそうでないチケットがあります。購入するチケットの「受けられない方」の欄を必ず確認し、あてはまるものがあれば診察で伝えてください。
キレイパスでは、掲載されているケアシスのメニューを薬剤・料金・別途費用の有無まで並べて比較できます。気になるメニューが見つかったら、カウンセリングで肌の状態と目的を相談してみてください。
編集:キレイパス編集部
コピーしました