更新日:2026.10.29

ほうれい線のヒアルロン酸注射を調べていると、何cc入れれば足りるのか、1ccでいくらかかるのかが記事ごとにばらばらで、迷ってしまうのではないでしょうか。ほうれい線用として国内で承認された製品の臨床試験では、標準的な注入量は片側あたり初回で約1.4〜1.7mL(1mLは1cc)でした。1ccのチケット1枚で、両側のほうれい線が足りるとは限りません。キレイパスに掲載されているほうれい線のチケットは、1cc単位のものが中心です。ほうれい線が使いみちに含まれる国内承認品と同じ製品名のメニューなら、1ccあたりおおむね4万円〜6万円台後半です。
ほうれい線のヒアルロン酸注射は、ヒアルロン酸を主成分とする注入材を溝に入れ、ほうれい線を目立ちにくくすることを目的とした施術です。
本記事では、ほうれい線のヒアルロン酸注射について、量の目安・向き不向き・製剤ごとの値段・持ち・リスクを解説します。
ほうれい線のヒアルロン酸注射に使う量は、溝の深さや皮膚の状態によって一人ひとり変わります。目安になるのは、国内承認品の公式の機器情報(添付文書)に載っている臨床試験の注入量です。実際に掲載されているメニューの量とあわせて見ると、分かりやすいでしょう。
ヒアルロン酸注射そのものの仕組みや、ほうれい線以外の部位での使われ方は、ヒアルロン酸注射の施術ページで紹介しています。
ジュビダームビスタ ボリフトXCの公式の機器情報(2023年8月 第1版)には、米国で行われた試験が載っています。対象は中等度から重度のほうれい線がある123人で、左右の片側ずつ別の製品を入れて比べました。ボリフトXCの標準的な総注入量は、片側あたり初回が約1.7mL、2回目以降の再処置が約0.6mLでした。
ジュビダームビスタ ウルトラXCは、ウルトラに麻酔成分のリドカインを加えたタイプです。ウルトラXC(2023年8月 第1版)では、標準的な総注入量を片側あたり初回1.6mL、再処置0.7mLとしています。初回の量には、仕上がりを整えるための追加の注入も含まれます。
レスチレン ディファインとレスチレン リファイン(2025年11月 第1版)にも、左右で別の製品を入れて比べた試験が載っています。ほうれい線の片側に入れた初回の平均総注射量は、ディファイン(162人)が1.39mL、リファイン(170人)が1.52mLでした。
| 製品(公式の機器情報) | 試験の対象 | 片側あたりの注入量の目安 |
|---|---|---|
| ジュビダームビスタ ボリフトXC | 米国・123人・中等度〜重度のほうれい線 | 初回約1.7mL、再処置約0.6mL |
| ジュビダームビスタ ウルトラXC | 使用方法の記載 | 初回1.6mL、再処置0.7mL |
| レスチレン ディファイン | 34〜75歳・162人 | 初回平均1.39mL、再注射平均0.74mL |
| レスチレン リファイン | 26〜77歳・170人 | 初回平均1.52mL、再注射平均0.95mL |
レスチレン リド(2026年1月改訂 第7版)には、レスチレンとレスチレン リフトを左右で比べた150人の試験も載っています。肌の色が比較的濃い人(スキンタイプIV〜VI)を対象にした試験で、両側の注入量の合計は中央値で約3.0mLでした。
臨床試験の目安を両側にあてはめると、合計で3mL前後になります。試験の対象は中等度から重度のほうれい線なので、実際に必要な量は診察で決まると考えておきましょう。

キレイパスで販売中のほうれい線のヒアルロン酸注射のチケットを、量の書き方で分けてみました(2026年10月20日時点)。1ccのものが66%を占め、2cc以上が13%、0.5cc以下が6%で、量が書かれていないものも15%あります。
チケットの9割近くは「ほうれい線などから選択」のように、いくつかの部位から選ぶ形のメニューです。1ccを片側だけに使うのか、両側に分けるのかは、チケットの説明や診察で確かめておきましょう。量の使い方が分かると、総額の見通しも立てやすくなります。
ボリフトXCでは、仕上がりを整える追加の注入(タッチアップ)が要るかどうかは人によって違うとされています。決める要素として挙げられているのは「しわの重症度、処置部位の皮膚の弾力性や真皮の厚み」などです。入れすぎて膨らみすぎる状態(過修正)を避け、予定した膨らみになるまでゆっくり注入することも求められています。
注入する深さも、製品ごとに決まっています。ウルトラXCとボリフトXCは「真皮中層部から深層部」(皮膚の内側の層の中ほどから深いところ)に入れる製品です。レスチレン リフト リドは「真皮深層から皮下組織表層」に入れます。どの製品を使うかで量の考え方も変わるため、製品名もあわせて確認しておくとよいかもしれません。
ほうれい線のヒアルロン酸注射は、溝の状態によって向き不向きがあります。国内承認品の使いみち(使用目的)は、ウルトラXCなどが「中等度から重度のしわや溝(鼻唇溝等)を修正する」ことです。レスチレン リドなどは「中等度から重度の顔面の皺(ほうれい線等)の矯正及び整容」を使いみちにしています。
ボリフトXCには、注入する前の状態として「しわを容易に伸展でき、手指での伸展にて修正効果が確認できることが望ましい」という記載があります。反対に「著しく硬化した患部は修正困難である」とも書かれていて、指で伸ばしても薄くならない溝では、変化が出にくいことがあります。
| 悩みの特徴 | 候補 | 選ぶ理由 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 指で伸ばすと薄くなる溝 | ほうれい線用の注入材 | 溝の修正が使いみちに入る | 入れすぎると不自然になる |
| 深く長く続く溝 | ほうれい線用の注入材 | 中等度〜重度が試験の対象 | 1ccで足りない場合がある |
| 伸ばしても薄くならない硬い溝 | 診察で方法を相談 | 硬い患部は修正困難とされる | 注入で変化が出にくい |
| 頬のたるみの影も気になる | ほかの施術も比較 | 溝を埋める目的と原因が違う | 注入だけでは足りない場合 |
最終的な判断は診察が必要です。ハイフや糸リフトなど、ほかの施術と並べて比べたい場合は、ほうれい線の改善が期待できる美容医療をまとめたコラムも参考になります。
ほかの注入材ですでに治療した部位への注入は、「臨床試験による安全性及び有効性が確立されていない」とされています(ボリフトXC)。以前に注入を受けたことがある方は、製品名や時期を診察で伝えておくと安心です。
キレイパスで販売中のほうれい線のヒアルロン酸注射のチケットから、製品名まで書かれた1ccのメニューを、国内での扱いで2つに分けました。表示価格の多くは、次の範囲に収まります(2026年10月20日時点)。
| 製剤の区分 | 国内での扱い | 1ccの価格帯(税込) |
|---|---|---|
| ジュビダームビスタ ウルトラXC・ウルトラプラスXC・ボリフトXC | ほうれい線が使いみちに含まれる国内承認品と同じ製品名 | 約4.0万〜6.9万円 |
| ニューラミス(リドを含む) | 国内で承認されていない製品(下の章を参照) | 約1.1万〜2.1万円 |
※キレイパス掲載チケットの表示価格(税込)をもとにした自社データです。本データは利用実態の参考情報であり、購入を推奨する趣旨のものではありません。
表には、チケットに製品名まで書かれていて、メニューが一定数以上ある区分を載せています。1ccの値段は、同じ量でも製剤の区分によって大きく違います。
ほうれい線のヒアルロン酸注射の値段は、製剤のほかに、量や含まれる内容でも変わります。麻酔や、先の丸い細い注入針(マイクロカニューレ)が含まれるかどうかも、チケットごとに違います。初診料・再診料・麻酔代などが別にかかるかとあわせて、購入前に確かめておきましょう。
チケットの製品名が国内承認品と同じでも、国内で流通している正規品かどうかは、チケットだけでは分かりません。気になる場合は、購入前にクリニックへ聞いてみてください。
ほうれい線のヒアルロン酸注射は、国内承認品を使う場合も含めて自由診療です。製剤ごとの特徴や、ほかの部位を含めた料金は、ヒアルロン酸注入の種類と料金相場のコラムで紹介しています。
ほうれい線のヒアルロン酸注射のチケットは、製品名と含まれる内容を確かめながら比べられます。
ほうれい線のヒアルロン酸注射の持ちは、製品や入れ方によって変わります。ボリフトXCでは、修正の度合いや持続期間が「患部の特徴」「注入深度」「注入手技」などで変わるとされています。
ボリフトXCの米国の試験(123人)で、重症度の評価が1段階以上よくなった人の割合は次のとおりです。
| 最後の注入からの時期 | 1段階以上よくなった割合 |
|---|---|
| 1か月 | 92.6% |
| 3か月 | 93.2% |
| 6か月 | 93.2% |
| 9か月 | 84.6% |
| 12か月 | 57.5% |
| 15か月 | 61.7% |
| 18か月 | 59.4% |
この試験は、9か月以降に左右差を整える追加の注入、12か月以降に再処置ができる設計で、時期ごとに評価した人数も違います。同じ試験では、処置したほうれい線の23.6%で、注入に関連した好ましくない変化(有害事象)が報告されました。多くは軽度から中等度(78.2%)で、最も多かったのは注入した部位が硬くなる症状(10.6%)です。処置に関連した重篤な有害事象はありませんでした。
ウルトラXCの公式の機器情報には、リドカインを含まないジュビダームビスタ ウルトラの米国の試験(146人)も載っています。最後の注入から24週の試験期間を通して改善がみられ、再処置のために来院したのは平均で約9か月後でした。レスチレン ディファインとリファインの試験でも、改善が注射の48週後まで続いたと書かれています。
2回目以降については、ボリフトXCの試験で、再処置の1か月後に評価が1段階以上よくなった人が94.0%と、初回と同じような結果でした。再処置で使う量は、初回より少なく示されています(ボリフトXCで約0.6mL、ウルトラXCで0.7mL)。そのため2回目以降の費用も、初回と同じとは限りません。持ちには個人差があり、同じ製品でも入れる深さや量で変わります。
ほうれい線のヒアルロン酸注射が向いている溝の状態は、上の「向いているほうれい線・向いていないほうれい線」の章にまとめています。ここでは、慎重に考えたいケース、ダウンタイム、主なリスク、受けられない方を順に見ていきます。
ボリフトXCでは、次に当てはまる方には慎重に使うよう求めています。このうち出血しやすい体質やケロイド、心臓の病気などは、受けられない条件にもなっています。キレイパスに掲載されているすべてのクリニックが挙げている項目です(下の「受けられない方」)。
妊娠中・産後・授乳中の方と未成年の方については、安全性と有効性が確立していないとされています。
ほうれい線のヒアルロン酸注射のあとは、注入した部位に硬さ・腫れ・押したときの痛み・しこりなどの反応が出ることがあります。ボリフトXCの米国の試験では、注入後30日間の日誌をつけた122人のうち95.1%に何らかの反応が記録されました。反応が続いた日数は、3日以内が14.7%、4〜7日が30.2%、8〜14日が21.6%、15〜30日が33.6%です。

| 反応 | 記録された人の割合 | 3日以内に消えた割合 | 15〜30日続いた割合 |
|---|---|---|---|
| 硬さ | 88.5% | 29.6% | 23.1% |
| 腫れ | 86.1% | 55.2% | 1.9% |
| 押したときの痛み | 84.4% | 62.1% | 3.9% |
続いた日数の割合は、その反応が記録された人を100%としたものです。
ダウンタイムの長さは、量や入れる深さ、体質によっても変わります。ボリフトXCには、注入後24時間は激しい運動、日光や高温に長く当たること、飲酒を避けるよう伝えるという記載もあります。
レスチレン リドに載っている150人の試験では、有害事象の多くは軽く一時的で、70%が2週間後までに消えました。同じ試験では、肌の色が濃い人で、炎症のあとに色が変わる症状もみられています。
ほうれい線のヒアルロン酸注射でいちばん気をつけたいのは、血流の障害です。注入材が血管に入ったり、血管を圧迫したりすると起こることがあります。ボリフトXCでは、重大な有害事象として「まれに血管内注入又は組織圧迫に起因する一過性又は非可逆性の失明、脳卒中」が挙げられています。鼻翼(小鼻)などの壊死の可能性も示されています。
注入材で起きた皮膚の壊死については、報告をまとめた系統的レビューがあります(Dermatologic Surgery 2022年、192例)。注入部位で最も多かったのはほうれい線で、32.4%でした。注入材による視力障害の報告をまとめたレビューもあり、こちらには脂肪など、ヒアルロン酸以外の注入も含まれます。ほうれい線が占めた割合は、2015年の報告(98例)で13.3%、2019年の報告(48例)で14.6%でした。2024年の報告(365例)では、多かった部位は鼻・額・眉間の順でした。
注入中や注入後に、見え方の異常・皮膚が白っぽくなる・強い痛みが出たときは、すぐにクリニックへ伝えてください。公式の機器情報でも、こうした兆候がみられたら直ちに注入を止めるよう求めています。ほかに、しこり、細かな凹凸、肉芽腫(異物に対する反応でできるしこり)、アレルギー反応、注入した位置のずれなども、有害事象として挙げられた項目です。
ボリフトXCとレスチレン リドでは、次の方には使わないこととされています。
炎症(にきび、発疹、じんましんなど)や感染がある部位にも使いません。レスチレン リドでは、腫瘍がある部位も使わない部位に挙げられています。
キレイパスに掲載されているほうれい線のチケットの「受けられない方」の欄も見てみました(2026年10月20日時点)。すべてのクリニックが挙げているのは、次の方です。
アレルギー体質の方はクリニックの86%、妊娠中・授乳中(妊娠の可能性を含む)の方は62%が、受けられない条件に挙げています。条件はクリニックによって違うため、チケットの「受けられない方」の欄は必ず確認してください。
上の値段の表で紹介したニューラミスは、日本では承認を受けていない製品です。国内で承認されていない医療機器を自由診療で使う場合、医療広告ガイドラインでは次の5点を示すこととされています。
ほうれい線のヒアルロン酸注射は、国内承認品の臨床試験で、片側あたり初回約1.4〜1.7mLが標準的な量でした。1ccのチケット1枚で両側が足りるとは限らず、1ccの値段も製剤の区分によって大きく違います。国内で承認されていない製剤には、5つの確認事項があります。また、皮膚の壊死の報告をまとめたレビューでは、ほうれい線が最も多い部位でした。量・製剤・注入する医師の経験を、診察で確かめてから選んでみてください。
費用を抑えつつ、美容施術を継続したいと考える方は、ぜひキレイパスの利用をご検討ください。キレイパスでは、購入金額に応じてポイントが付与されます。獲得したポイントは、他の美容施術チケットを購入する際に利用できるため、とってもお得。
ぜひキレイパスを活用し、気軽に楽しく“キレイ”を目指しましょう。
ほうれい線のヒアルロン酸注射のチケットは、量・製剤・料金をあらためて見比べられます。
本記事は公開情報と自社データに基づく編集記事であり、診断・治療の助言を目的としたものではありません。効果には個人差があり、記載内容は効果を保証するものではありません。治療を検討される場合は医師にご相談ください。利用データは2026年10月20日時点の集計であり、今後変動する可能性があります。
参考文献